浴室換気扇の正しい活用方法とメンテナンスポイントを徹底解説

多くの人が「お風呂を出たあとに換気扇を回す」ものと思っていますが、実は入浴中から運転させるのがベストです。

お湯を張った浴槽からは大量の水蒸気が発生します。これが浴室内にこもると、天井や壁、鏡などに結露がつき、カビの原因となります。

入浴中から換気扇を回しておけば、発生した水蒸気をすぐに外に逃がすことができ、湿度の上昇を防げます。特に家族が続けて入浴する場合も、ずっと換気扇を稼働させておくと効果的です。

お風呂を出たあと、すぐに換気扇を止めていませんか？実はこれが最もよくある“カビの温床”を作る原因です。

浴室内は入浴後もしばらく高温多湿の状態が続くため、換気扇は少なくとも2〜3時間はそのまま回しておくことが推奨されます。

できれば、浴室のドアを少し開けておくことで、空気の流れができ、より早く乾燥します。さらに、窓がある場合は少し開けておくと、自然換気と機械換気のダブル効果で乾きが早まります。

換気扇の効果を高めるには、空気の通り道をつくることが重要です。
浴室ドアの下部に換気口がある場合は、その部分をふさがないようにしましょう。

また、ドアを全開にすると空気の流れが乱れてしまうため、5〜10cmほど開けておくのが最適です。窓がある場合も、全開よりも「少しだけ開ける」方が換気効率が高まります。

外気の流入量が調整され、効率的に湿気を排出できるためです。

最近の浴室には「浴室乾燥機能付き換気扇」が多く採用されています。
この機能を使えば、浴室内を乾燥させるだけでなく、部屋干しスペースとしても活用できます。

梅雨や花粉の時期など外に洗濯物を干せないときでも、浴室乾燥機を使えば効率よく乾燥が可能です。その際は、洗濯物をなるべく間隔をあけて吊るし、風の通り道を確保するのがポイントです。

また、乾燥モードを使ったあとは、再度通常の換気モードに切り替えて湿気を逃がすと、カビ防止に効果的です。

換気扇を長期間使っていると、フィルターや内部にホコリ・汚れがたまり、吸い込みが悪くなります。

1〜2カ月に一度はフィルターを取り外して掃除するのが理想です。
掃除の手順は以下の通りです。

1. 電源を切り、フィルターを外す
2. 中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗い、汚れをやさしく落とす
3. よく乾かしてから元に戻す

内部ファンに汚れがこびりついている場合は、無理に外さず、プロの清掃業者に依頼するのが安心です。

・入浴後は冷水シャワーで壁や床を流して温度を下げておく
・タオルで簡単に水滴を拭き取る
・浴室内に不要なもの（シャンプーボトルなど）を置きすぎない

これらを実践するだけで、換気扇の負担を軽減し、浴室全体の乾燥が早まります。小さな工夫の積み重ねが、カビ知らずの清潔な浴室づくりにつながります。

浴室換気扇は「湿気を取るだけの機械」ではなく、浴室を長持ちさせるための重要な設備です。

入浴中から換気を行い、入浴後も数時間運転を続けることで、カビや臭いを効果的に防げます。また、定期的な掃除や運転時間の見直しを行えば、性能を最大限に発揮できます。

快適で清潔な浴室を保つために、今日から正しい換気扇の活用を始めてみましょう。