掃除でついてしまうキズの原因と予防法｜正しい掃除で住まいを守る

(1) 固いゴミを放置したまま掃除機をかける
フローリングや畳に落ちている砂や小石、硬い食べカスなどを放置したまま掃除機をかけるとヘッド部分に吸い込まれずに擦られ、細かいキズをつけてしまうことがあります。

(2) 掃除機のヘッドや本体の擦れ
古くなった掃除機のヘッドブラシが摩耗している場合、樹脂部分や金属部分が床に直接触れてキズをつけることがあります。また、掃除機本体を引きずると車輪の部分で床を傷つけるケースも。

(3) 雑巾やモップの汚れ
使い古した雑巾やモップに砂粒やホコリが残っていると、それが研磨剤のようになって床やガラス、家具の表面を傷つけてしまいます。特に乾拭きのときに起こりやすいトラブルです。

(4) 強すぎる洗剤や研磨剤入りクリーナー
キッチンや浴室の汚れ落としに強力な洗剤やクレンザーを使うと、素材によっては表面を削りすぎてしまい、ツヤが失われるだけでなく細かいキズが広がることがあります。

(5) 金属製のブラシや固いスポンジの使用
焦げ付きや水垢を落とそうと、金属たわしやメラミンスポンジを安易に使うと、素材を削ってしまうことがあります。とくにステンレスやガラス、鏡、コーティングされたフローリングは要注意です。

(6) 家具の移動を伴う掃除
掃除の際に椅子やテーブルを引きずって移動すると、床に深いキズをつけてしまうことがあります。日常の掃除中にうっかりやってしまいがちな原因です。

(1) 掃除機を使う前に大きなゴミを取り除く
砂や小石などは掃除機のヘッドで擦られる前に、手で拾ったり、ほうきで軽く掃いておくことが大切です。特に玄関まわりや窓際は要注意です。

(2) 掃除機のメンテナンスを定期的に行う
ヘッドのブラシ部分に髪の毛やゴミが絡まったまま使うと摩擦が増え、キズの原因になります。こまめにブラシを掃除し、摩耗が激しい場合は交換しましょう。また、掃除機本体を無理に引きずらないことも大切です。

(3) 雑巾やモップは常に清潔に保つ
使用後はしっかり洗い、砂やホコリを取り除いてから乾燥させましょう。床や家具を拭く前に、雑巾の表面を軽く確認する習慣をつけると安心です。

(4) 洗剤は素材に合ったものを選ぶ
フローリングには中性洗剤を薄めたものを、キッチンや浴室には専用クリーナーを使うなど、素材に合わせた洗剤を選びましょう。研磨成分が入っているものは安易に使わず、汚れの性質に合った方法で落とすことがポイントです。

(5) スポンジやブラシの硬さを使い分ける
頑固な汚れを落とすときでも、まずは柔らかいスポンジや布で試し、それでも落ちない場合に専用の道具を使うのが基本です。金属たわしやメラミンスポンジは「最終手段」として限定的に使いましょう。

(6) 家具の移動には工夫をする
掃除の際に家具を動かすときは、必ず持ち上げて移動するか、脚にフェルトパッドを貼って床を保護しましょう。特にフローリングは一度深いキズが入ると補修が大変なので注意が必要です。

■フローリング
・乾拭きは柔らかい布を使用
・ワックスやコーティングで表面を保護
・キャスター付き家具の下にマットを敷く

■キッチンのシンクやコンロ

・ステンレスは研磨剤を避け、中性洗剤と柔らかいスポンジで洗う
・焦げ付きは重曹やセスキ炭酸ソーダでパックして落とす

■ガラス・鏡
・乾いた布でゴシゴシ拭くとキズが入りやすいため、必ず水やガラスクリーナーを使ってから拭く
・新聞紙を使うとインクが研磨剤のようになり、細かいキズの原因になるので注意

■浴室の浴槽・壁
・メラミンスポンジの使いすぎは光沢を失わせる
・柔らかいスポンジ＋浴室用中性洗剤を基本にする

・フローリングの浅いキズ → 市販の補修ペンやワックスで目立たなくする
・家具の小キズ → 木材用の補修クレヨンで埋める
・ステンレスの細かいキズ → 専用の研磨剤で軽く磨く（深いキズは専門業者へ）

深いキズは素人修理では悪化させる可能性があるため、無理に処理せずプロの修繕サービスを依頼するのが安心です。

掃除は「家をきれいにする行為」ですが、やり方を間違えると逆に住まいを傷めてしまうことがあります。

・ゴミや砂を取り除く
・道具を清潔に保つ
・素材に合った洗剤やスポンジを使う
・家具移動は丁寧に行う

これらを意識するだけで、キズを防ぎながら効率的に掃除ができます。日々の習慣を見直し、大切な住まいを長持ちさせましょう。